2009年11月7日土曜日

可夢偉ィィ

 

 

           小学5年のころ、兄がF1を見てたことに影響を受け、又、いつの間にか名前が面白いという

          理由だけで応援していたミカ・ハッキネンの大ファンになっていたこともあり、今でもF1は大好

          きで魅せられつづけています。

           ただ今はハッキネンほどアツク応援できるドライバーがいなくって、なんだかんだで僕はミーハ

          ーということもあり、日本人ドライバーが活躍するとテンションが上がりまくります。 ミーハー笑。

          



           11月1日に決勝が行われた最終戦のアブダビGP。前戦のブラジルGPにひきつづきトヨタから

          は負傷したレギュラードライバーのグロックに交代して、リザーブドライバーの小林可夢偉がドラ

          イブしました。そこで彼はやってのけたのです。スタートでフェラーリライコネンを抜いてその後も

          きっちり順位を守りきり、チャンピオンのバトンを追い掛け回してオーバーテイクしたり、デビュー

          したてのシューマッハを彷彿とさせる要所要所を抑えた、 冷静かつアツイ走りをして6位入賞。

          デビュー2戦目の日本人が魅せてくれたのです。今年のF1はシーズン中テストができないので、

          マシンに慣れてないなど色々不利な状況であったにも関わらず。         急に舞い降りた、

          たった二回のチャンスを、最大限自分の力を発揮し、特にアブダビではブラジルでの反省からの

          学習をしっかり活かし、ブラジル、アブダビ2戦とも man of the match に輝いたのでした。



           とまあ、世界中のファンが彼の走りに注目し、胸を打たれたわけです。たくさんの人が彼の来年

          のトヨタのレースドライバー昇格と今後の活躍を予想したことでしょう。   そんな凄いレース後の

          インタビューで彼はなんと 「資金がないので実家の寿司屋を継ぐつもりでいました。」 と語って

          いたのです。確かにモータースポーツはお金のかかりすぎる世界で、特にF1なんてもう半端ない

          どころではない。そしてモータースポーツ人気の低迷している日本ではスポンサーもつかず、不利

          である。レースシートを獲得しても、F1はヨーロッパ主体であるため、チーム内で差別を受けまとも

          にレースもできないなんてこともよく起こっているようです。



           そんな中で奇跡的に舞い降りたチャンスをしっかりものにした。超ハイレベルな中で。

          かっこいいドライバーだまじで。本当に勇気をもらったんです。たくさんの日本のファンが、夢にまで

          見た日本人ドライバーのF1での活躍を想像したと思います。トヨタという日本主体のチームなら差別

          されることもないだろう。すげー楽しみだ。




           その二日後、トヨタF1撤退発表。すげータイミング。いやいやいやいやいやー     

          撤退はしょうがないと思います。不景気とか株主とか派遣切りとか色々大変なんだと思います。

          優勝はできなかったけど代表の山科さんも本当によくやってくれたと思いますし、やれるだけやっ

          た上での結論なんでしょう。だから撤退に対して文句をいう気なんてさらさらありません。でもなん

          なんだろこのかんじ。何をしてもどうにもならない、できうる最高以上の才能を見せてもどうにもな

          らない。少なくとも日本では最強レベルでありながら、レースをすることすらできない(彼にはスポ

          ンサーがついていないので、F1のひとつ下のGP2というカテゴリーにも資金不足で参加が厳しい

          そうです)。あんまりだ。




           この先 可夢偉 はF1に残れるのか、寿司屋を継ぐのか、別のカテゴリーでレースを続けるのか

          本人にもわからないことだと思いますが、最近彼が起こした奇跡的なアツイ現象とトヨタ撤退が、

          結果的には彼にとってよかったのだと心から思えるような道を歩んでいってほしいと切に願います。

           

           

2009年11月5日木曜日

基本と応用


      

        いつも仕事をしていくうえで大事にしていることは、基本と応用の相互作用を意識することです。

       僕にとっての基本とは決して不変のものではなく、現時点での基本を応用しつづけることで常に

       少しずつアップデートされていくべきものであります。



        その人の培った技術、感性、人間関係、環境の変化、社会全体の移り変わり・・・などなど挙げ

       たらきりがないですが、一見掴み所のない、その人自身と世の中全体の鏡のような関係?を真摯

       に見極めることができれば、それは立派な個性となると思います。      

       その個性をその人のもつ基本にいいかんじにのせていき、より深く、ときに浅く、あらゆる角度から

       新鮮なものをつくりあげ、基本も進化する。

        その一連の作業を行う力を応用力というのだと思います。

        今まで大体の場合、応用なければ停滞し、基本を無視すれば安易なものに仕上がりました。



        今回のコレクションではその一連の流れが、以前と比べて悪戦苦闘することなく、わりかしサラッ

       と行えたと思います。それは僕のもって生まれたセンスとかでは決してなく、基本と応用を常に意識

       して行ってきたことで色々と引き出しのようなものが増えたことによるのだと思います。満足のいく仕

       上がりになっていました。



        次はここからスタートです。今の満足を大事にしつつ、そしてそれに甘えることなく進化を求めてい

       きます。コレクションをご覧になってくれた方々、ありがとうございます。