2010年11月22日月曜日

つづく

        

この前、ある化粧品の撮影の衣装にうちの服を使用していただき、
ありがたいことにその場で今期の服の撮影をすることもできました。 
今期のオーダーもまとまってきて、ようやっと落ち着いた生活になってきました。                                                                      ありがたいことに満足いくだけの注文を頂くことができ、またこれから次のコレクションに向け
有意義な時間を過ごせるかと思うとワクワクしてきます。次は何をつくろうか。

当たり前のことですが、僕の服を着てくれる方がいるから喜びとともにスムーズに前に
進むことができる。次が見えるのです。 

学校を卒業し、いわゆる社会に出てもう何年か経ちますが、未だに自分と素直に向かい合い
ながらこの社会の中で服といっしょに生きることができている。  
特に僕は学生のころ、社会の中でそんなふうに贅沢に、自分の感じるままに生きていくことが
できるのか不安だったように思います。技術的にはもちろん、センスや精神的にも。

でも、なんだかんだで「やらねばならん」といった場所に身を置いていくことでいろいろ
ちょっとずつましになっていって、いろいろ理解することができてきて、いろいろ許容できることも
増えてきて、(時間的に追い詰められることはしょっちゅうあるにしても)今の僕は子供のころよりもたくさんのことから解放されているのかもしれません。 まだまだ問題、課題はありますが、
良いところをたくさんみつけることができてきた。

でも、そんな仕事の中での有意義な時間は常に用意されているものだと考えては
いけないんだろうな。そのスタイルを受け入れてくれる人がいてくれることで成り立っているのです。

とてもとてもありがたいものなんです。あって当然のものではないんです。だからもっとよいものを
つくらないと。もっと深く密接に自由にならないと。 自分、服、社会。 

それがこの世界で、僕が生きていく道なんだろな。

次のコレクションのテーマが今の段階で微妙にみえてきてしまっていて、11-12AWの制作に
はやくも取り掛かりたいといった気持ちで満ちてきました。
ちょっと前まで今期(11SS)の服やってたのにはえーよ。。  
いつもは注文分の制作とコレクションのデザイン、制作は期間をきっちり分けているのですが、
こういった気持ちにはできるだけ正直であるべきだと思いますので、
今回は同時進行気味にやろうかなと思います。

次はどんなふうにするか。もちろんこれまでの反省、あらたに見えてきたことを活かすのは
当然ですが、どこまで冷静にスパークできるか。もっと真剣に一着の服を。

どこまでいけるか。